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正徳三十八番四季花丸 (ショウトクサンジュウハチバンシキハナマル)

110-503B

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江戸時代の正徳期の雛形本から着想を得た、大胆さと賑やかさがこの衣裳の構図の特徴です。大きな花の丸は梅、橘、楓、椿で構成し、大味な柄だからこそ繊細なぼかし表現を用い、箔の御簾地(細いボーダー)の向こうに文様を配し奥行きを付けるなどの工夫を凝らしています。ほんのりと青みを帯びた落ち着きのあるグレーの地色に、朱色や藤色、茜色などの優しい色彩を柄に施して、上品な和の花嫁姿をイメージしました。二条丸八が誇る高い技術によって総絵羽錦織で豪華に織り上げられた最高級の打掛です。

[ 組織、技法 ]

江戸時代の正徳期の雛形本から着想を得た、大胆さと賑やかさがこの衣裳の構図の特徴です。大きな花の丸は梅、橘、楓、椿で構成し、大味な柄だからこそ繊細なぼかし表現を用い、箔の御簾地(細いボーダー)の向こうに文様を配し奥行きを付けるなどの工夫を凝らしています。ほんのりと青みを帯びた落ち着きのあるグレーの地色に、朱色や藤色、茜色などの優しい色彩を柄に施して、上品な和の花嫁姿をイメージしました。二条丸八が誇る高い技術によって総絵羽錦織で豪華に織り上げられた最高級の打掛です。

[ 文様の意味 ]

大胆に花丸で構成された意匠。丸に込める、または形作ることは完全と永続を象徴する。椿-節操、清純楚々、長寿 橘-幸運、祝福 梅-君子(出世)、不屈の貞節、安産、子授け、縁結びをあらわす吉祥文様。

[ その他 ]

(コンセプト) 華やかかつ洗練された小袖文化の極致をみたのが、江戸時代の元禄期に続く宝永・正徳期。現代でいうファッション雑誌のような存在である雛形本が、呉服商の手によってたくさん刊行された。そのうちの一冊「正徳ひな形」に掲載された三十八番の小袖のデザインをモチーフにして、最新モードだった時代に思いを馳せ、打掛にふさわしい趣にアレンジして商品製作を展開。 江戸期の活気をつたえる大胆で斬新な意匠を、最先端の現代技術による総絵羽錦織で豪華に打掛として整織した。